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領有権をかけたヒルクライムレース

 有力選手を巡って熱心なスカウト合戦が繰り広げられているんだろうか。

 身延町静岡市が2年前から行っている、両市町の金山の“領有権”を懸けた合戦ゲーム「平成戦国絵巻・安倍峠の陣」で、今年は両市町にまたがる安倍峠を舞台にした自転車の登坂レースで勝敗を決めることになった。両市町からそれぞれスタートし、安倍峠付近にゴールする林道を使ったコースでタイムを競う。これまでの合戦は地元住民が参加していたが、今回は全国から参加者を募集、両市町をアピールするイベントにする計画だ。
 今回のヒルクライムは「ツール・ド・安倍峠2010」と銘打って10月10日に開く。身延町によると、コースは身延町側が全長12・6キロ、高低差1010メートル、静岡市側が全長13・8キロ、高低差890メートル。距離は身延側が短く、高低差は静岡側が小さい。
 両市町の林道豊岡梅ケ島線沿いの地点をスタートし、安倍峠付近にそれぞれのゴールを設ける。町担当者は「2カ所から同時にスタートし、ほぼ同じ地点にゴールするヒルクライムは全国でも初めて」と参加を呼び掛ける。参加者はエントリーの際にどちらかのコースを選ぶ。同時にスタートし、上位10人の合計タイムが短い方が勝者となる。
 身延町の湯之奥金山と静岡市の梅ケ島金山は、武田氏と徳川氏がそれぞれ領有した歴史がある。両市町は住民交流の場にしようと、2年前に「金争奪戦」を復活、武田軍(身延町)と徳川軍(静岡市)に分かれた地元小中学生らが水風船の的当て合戦を展開した。
 勝った自治体は敗者の金山に領有権を示す看板を設け、1年間敗者の自治体にPRしてもらえる。復活から3回目となる今回も勝者には同じような権利が与えられる。これまでの対戦成績は1勝1敗で、町は「何としても勝ち越したい」と意気込む。
 「ツール・ド・安倍峠2010」の参加資格は18歳以上。エントリーは郵送、ファクス、インターネットで受け付ける。申込期間は20日から10月4日まで。料金は一人3千円。問い合わせは大会事務局が電話043(234)6588、身延町側の実行委が電話0556(42)4801。